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VANLIFE PEOPLE #05

おもちゃ箱号と走る、“好き”を仕事にする旅のカタチ

Imamura & ISUZU ELF UT

今村 奈緒菜さん( 30代 / 静岡 )

Imamura & ISUZU ELF UT

いすゞ エルフUT(1998年式)
愛車歴:2年 バンライフ歴:2年

2025.05.27

旅と人生のクロスロード。
移住と愛車の新しい暮らし。

静岡県浜松市を拠点に、韓国語翻訳やラジオナレーション、イベント司会、ライティング、EC運営など、多彩な活動を展開している今村さん。2年前に手に入れたいすゞ・エルフUTをバンライフ仕様にカスタムした特別な愛車で、仕事をしながら日本各地を巡る旅を続けている。

もともとご夫婦ともに旅行会社や観光業に従事するほどの旅行好きで、仕事でもプライベートでも全国を巡る旅を楽しんでいた。出張のついでにレンタカーでキャンピングカーを借りてバンライフを楽しむうち、ある思いが膨らんでいく。

「一緒に旅しているワンコがちょっとやんちゃで(笑)。レンタカーだと気を使う部分も多いし、車内でなかなか落ち着かなかったりして。『ここがもっとこうだったらいいのに』と話しているうちに、もう自分たちのキャンピングカーを作ったほうが早いよね、っていう結論になったんです」

「愛犬も人も一番快適な旅のカタチ」を求める中で出会ったのが、このエルフUT。人が立てるほどの車内の広さと、レイアウトの自由度が決め手だった。そして、このクルマを手に入れたことで、「東京以外に住む」という選択肢が自然と浮かんできた。どこでも働けて、どこへでも旅に出られるなら、もっと自由に動ける場所で暮らしたい。そう思ったとき、真っ先に思い浮かんだのが、何度も訪れて馴染みのある場所、浜松だった。

「実は私たち、ジュビロ磐田のガチサポーターなんです。週末になれば当時住んでいた東京から3時間かけてホームの磐田まで通ってました。だから隣町の浜松は、ある意味“もうひとつのホーム”みたいな馴染みのある場所。だったらいっそ住んじゃおうかって(笑)」


そんな思いに背中を押すように、移住を後押ししたのはご主人の転職だった。

「浜松の企業にご縁もあって、夫の転職が決まったんです。私も仕事柄リモートが可能なので、移住することができたんです。これで本当の“ホーム”になりました(笑)」

この移住を決めたのが、今村さんがちょうど30歳のとき。それは暮らしが大きく変わる人生のターニングポイントとなった。もともと免許を持っていなかった今村さんは、この機会に運転免許の取得にもチャレンジ。生まれ育った神奈川では公共交通機関が充実しており、周囲の助けもあって運転の必要性を感じたことがなかったが、浜松での新たな暮らしを前に大きな一歩を踏み出した。

「浜松はクルマ社会なので、さすがに私も運転できないと不便で。引っ越しに間に合わせる形で一気に免許を取りました。その間にビルダーさんとも何度も打ち合わせを重ねて、細かいところまでこだわって、ようやく完成したのがこのクルマなんです」

愛犬と旅するための快適な空間を追求したこの愛車は、今村さん自身が設計図を描いて実現した理想の一台。エアコンやシンク、犬専用送風ファンなど、快適な旅を実現する設備を備える。調合したこだわりの緑をテーマカラーにした内装は、“アメリカのポップなおもちゃ箱”をイメージしたという、今村さんらしい遊び心が詰まった移動空間。旅先でのひとときを豊かにしてくれるお気に入りの本たちや、愛犬とアウトドアを楽しむためのグッズがぎゅっとつめこまれた愛車を愛着をもって“おもちゃ箱号”と名づけ大切に乗っている。とはいえ、運転にはまだまだ緊張もつきもの。

「こんなに大きな車に乗っていますが、まだまだ運転初心者なので、駐車はいつも緊張しっぱなし。常に愛犬と一緒に旅しているような毎日なので、どこかに行くときは必ずGoogleマップで駐車場を確認してから移動するようにしています。他にも、道幅や木が茂っていないかなど、事前チェックは欠かせません。初めての場所はやっぱりドキドキ。Googleマップ様様です(笑)」


バンライフが広げる旅の世界。
大切なのは“誰と出会うか”

バンライフを始めてから、旅の楽しみ方が大きく変わったと話す今村さん。その魅力は、旅先で出会う人々との交流にあるのだとか。

「バンライフを始めて気づいたのは、道の駅や立ち寄り湯でその土地の方と触れ合う機会が多いこと。だからこそ積極的に交流して、方言に触れたり、地元のおすすめ情報を聞いたりして楽しんでいます。滞在中に方言がうつるのも面白くて、熊本に滞在したときには『~だけん』と口にしてしまうことも(笑)。旅は『誰と行くか』が重要だと思っていましたが、バンライフでは『誰と出会うか』も大切。旅先での出会いが、旅の満足度に直結している気がします」

そんな旅の中でも、今村さんは多岐にわたる仕事をこなす。韓国語翻訳やナレーション、司会、ライティングのほか、従姉が立ち上げたプロジェクトでEC運営にも挑戦中。さらに、犬との暮らしをサポートする共同運営の「いぬのまどぐち」も、今年で4年目を迎えた。

「これまでの仕事のつながりから、さまざまな依頼をいただいています。いろいろなことをやっていますが、どれも自分の好きなことなので、どれか一つを肩書にはできません。だから『今村さんって何してる人?』と聞かれるのが一番困っちゃいますね(笑)」

そんな“好き”を活かして働く今村さんのバンライフには、自由な時間と空間が欠かせない。その暮らしと仕事を支えているのが、旅の相棒「おもちゃ箱号」。

「どの仕事も車内や旅先でできるので、愛犬と遊んだあとに仕事をするなど、スケジュール管理もとても楽。キャンプしながら仕事したり、水辺のある場所では、釣りをしたり、愛犬と一緒にSUPを楽しむことも。車に積んであるギアをさっと取り出して、すぐ遊びに行けるのが『おもちゃ箱号』のいいところ。アクティビティのあとに車でそのまま着替えられるから、汚れや濡れを気にせず思いきり遊べるんです。自由な時間割で暮らせるのは、今の『おもちゃ箱号』のおかげ。公私ともに欠かせない存在です!以前携わっていた旅行企画や観光PRなどで全国を飛び回っていた頃に、このクルマがあったらなって思ったりしましたね」


静岡への移住を機に、愛犬との時間を大切にするため、それまで携わっていた観光PRの仕事にはいったん区切りをつけた。しかし今、もう一度“観光”というフィールドに向き合いたいという思いも芽生えている。バンライフを通じて日本各地を巡るなかで、改めて感じた日本の魅力。その実体験を、次のステップに活かしていきたいと話す。

「これからは、バンライフを通して改めて感じている日本国内の良さに対して、自分にできることはないかと考えています。“町おこし”のような、日本各地の良さをもっと多くの人に届けられるようなことができたらいいなと思っていますね」

そんな今村さんにとって、愛車は単なる移動手段ではなく「世界を広げるもの」。自分の運転で、愛犬とともに自由にどこへでも行けるようになったことで、物理的な距離だけでなく、人とのつながりや経験の幅までもが大きく広がったという。そんな自身の体験から、同じように一歩を踏み出せずにいる人たちに向けて、こんなメッセージを届けてくれた。

「私のように、以前は免許を持っていなかった方や、免許はあるけれど運転に自信がないという方、世の中には意外と多いと思います。でも、その中に『旅行が好き!』という方がいらしたら、一歩踏み出して免許を取ったり、運転の練習をしたりして、ぜひバンライフに挑戦してみてほしいなって思います。きっと今までとは全然違った楽しみが待っています。自分だけのお部屋を連れて、自由に出かけてみてください。誰の力も借りずに、自分の運転で愛犬とどこへでも行けるようになり、距離だけでなく、人との出会いも含めて、いろんな意味で新しい世界が広がっていきます」

日本中を巡りながら“好き”を仕事にする今村さんの暮らしは、肩書にとらわれない“自由な旅のかたち”そのもの。おもちゃ箱のような愛車と愛犬とともに走り出すその道には、きっとまた新しい出会いと物語が待っている。

PICKUP.01

愛犬「ケア」

日本では珍しい犬種、オーストラリアン・キャトルドッグ「ケア」。元気いっぱいで少しやんちゃな性格だが、運動好きで頼もしい存在。女性バンライファーにとっては、心強い相棒であり、時には頼れるガードマンにもなってくれる。

PICKUP.02

いぬのまどぐち

共同運営の「いぬのまどぐち」。愛犬とともに遊べて、学べる犬友作りコミュニティINUMADO MEETでは、川遊びやSUPなど、愛犬とともに様々なアクティビティが楽しめる。

PICKUP.03

かわいいシンクと小窓

ポップなカラーリングの車内の雰囲気に合わせて、くすみゴールドと丸みのあるフォルムの蛇口とキュートなシンクをチョイス。そこから景色が見えるように配置した小窓で、車内からホッとひと息ティータイムを楽しんでいる。

PICKUP.04

調合した緑とお気に入りのポスター

こだわって調合した車内のグリーンカラーの壁と、愛犬と同じキャトルドッグを飼われていた吉祥寺のショップで購入したというオーストラリアンキャトルドッグのポスター。この絵とまさに同じ!と思える景色を旅で訪れた”南阿蘇”で見つけたとか。これも、おもちゃ箱号との旅のおかげ。

PICKUP.05

スライドドア上のフリースペース

車内への動線のひとつであるスライドドアのカーテンの上に設置したフリースペース。
お気に入りの小説やエッセイの他、友人からプレゼントしてもらったというモスグリーンのスピーカー、旅先でゲットした観光パンフレット、夜間外に出る時のためのランタン、犬用のオールインワンスプレーなど、旅ごとに使いやすいものを並べ替えている。

PICKUP.06

足元広々L字脚のテーブル

自宅での仕事中は、いつもテーブル下の足元にいる甘えん坊のケアちゃん。車内での作業時も同じ環境を作れるよう工夫したテーブルの脚は、一般的なものと違って、床に軸がないのでケアがまるまって眠れるよう設計。
さらにケアちゃんがいる部分の下にある階段の白い部分は引き出し収納にもなっている。

PICKUP.07

ケアのクレート用3連送風機

走行中、暑がりな愛犬の快適さを重視するため、ケア専用の3連付送風機を設置。クレートを設置しているソファ下の足元に設置した送風機は、その裏側にあるクレートまで車内の冷気を届けてくれる。これで、クレートの中にいても快適に。

PICKUP.08

オリジナルステッカー

もともと車体に貼ってあるELF UTのステッカーとISUZU MOTORS LIMITEDのOKステッカーに合わせたグリーンの色味がお気に入りのカスタムステッカー。
KEA(ケア)の「A」を少し斜めに貼ったのがポイント。

OUTdryer customer reviews

もともとはマイクロファイバータオルやバスタオルを使っていましたが、OUTdryerの吸水力にはびっくり!「もう吸わないかな?」と思っても、まだ吸う!と驚くほど水をしっかりキャッチしてくれます。

自宅でのシャンプー後にも試しましたが、拭き時間が短くなってケアの負担も軽減。速乾性も抜群で、クルマに掛けておけばすぐ乾くから、遊んで→休憩して→また遊ぶ、という我が家のスタイルにもぴったり。
さらに伸縮性があるので、体に巻きつけてガウン代わりにも。ケアに巻いたらアザラシみたいで可愛さ満点でした。

「これ1枚あれば十分」と思えるほど、機能性と使い勝手に大満足でした。夏のアウトドアや水遊びがもっと快適になります。カラーもジュビロカラーということでお気に入りのアイテムです!

OUTdryerはこちら

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